人感センサースイッチとは?仕組み・種類(2線式・3線式)と選び方

基礎知識

玄関やトイレ、廊下で「人が来たら自動で点いて、いなくなったら消える」照明。これを実現しているのが人感センサースイッチです。照明制御シリーズの3本目として、仕組みと種類、選び方のポイントを解説します。

人感センサースイッチとは

人の動きを検知して照明を自動でオン・オフするスイッチです。消し忘れがなくなるため省エネになり、両手がふさがっていても点灯できる便利さもあります。

取付け方によって、主に次の2タイプがあります。

  • 壁スイッチ型:既存の壁スイッチと交換して取り付ける
  • 天井取付型(センサー付き器具を含む):天井から広い範囲を検知する。センサーが照明器具に内蔵されたものもある

仕組み:焦電型赤外線センサー

住宅用の人感センサーの多くは焦電型赤外線センサー(PIR)を使っています。人の体から出ている赤外線(熱)の変化を検知する仕組みです。

  • 人が検知範囲に入る・動く → 赤外線量が変化 → 「人がいる」と判断して点灯
  • 一定時間変化がない → 「人がいない」と判断して消灯(保持時間)

ポイントは「熱の変化」を見ていることです。そのため、次のような特徴があります。

特徴理由
じっとしていると消えることがある動きがないと赤外線量が変化しない
横切る動きは検知しやすく、正面から近づく動きは検知しにくい検知ゾーンをまたぐほど変化が大きい
夏場は反応が鈍くなることがある体温と周囲の温度差が小さくなる
エアコンの風や日差しで誤動作することがある熱の変化を人と区別できない

トイレや書斎など、じっとしている時間が長い場所では、保持時間を長めに設定できる製品を選ぶのがコツです。多くの製品には、明るいときは点灯しない明るさセンサーも付いています。

2線式と3線式のちがい

人感センサースイッチを選ぶうえで、施工面で最も大事なのが2線式か3線式かです。

2線式 3線式 L N センサー 照明 センサーの電源は照明を通して取る L N センサー 照明 センサー専用にNを引き込む
3線式はスイッチボックスに中性線(N)が必要
項目2線式3線式
スイッチまでの電線2本(通常の片切スイッチと同じ)3本(中性線が必要)
既存スイッチとの交換そのまま交換しやすい中性線がないと配線の追加が必要
センサーの電源照明器具を通してわずかに電流を流して確保中性線から直接確保
LED照明との相性消灯時に微弱点灯・ちらつきが出ることがある安定して動作しやすい
最小負荷あり(小さいワット数だと動作不安定)実質的に気にしなくてよい製品が多い

2線式は、消灯中もセンサー自身を動かすために照明器具にごくわずかな電流を流し続けます。白熱灯なら問題になりませんでしたが、少ない電流でも光るLEDでは、消灯中にぼんやり光る・点滅するといった現象が起きることがあります。

選び方のポイント

  1. スイッチボックスに中性線があるかを確認する(なければ2線式、またはLED対応の2線式を選ぶ)
  2. 照明器具がLEDなら、センサーの適合表で組み合わせを確認する
  3. 器具の合計ワット数が、センサーの最小負荷〜定格容量の範囲に入っているか確認する
  4. 設置場所に合わせて検知範囲・保持時間を選ぶ(トイレは長め、廊下は短めなど)
  5. 屋外に付けるなら防雨型を選ぶ

スイッチの交換は、電気工事士の資格が必要な作業です。DIYで行わず、有資格者に依頼してください。

まとめ

  • 人感センサーは焦電型赤外線センサーで「熱の変化」を検知している
  • 2線式は交換しやすいが、LEDでは微弱点灯などに注意。3線式は中性線が必要
  • 中性線の有無・LED適合・最小負荷・検知範囲と保持時間で選ぶ

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参考文献

  • 日本電気協会『内線規程』(JEAC 8001)
  • 各配線器具メーカーの人感センサースイッチ技術資料・適合表
  • 電気工事士法(経済産業省)
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